ミルキィローズVSキングギドラ19

201X年 円盤付近

後ろからひづめの音がしたので振り返ると、馬(?)に乗ってミルクがやってくるのが見えた。2人がけの鞍を馬(?)に載せて、迎えにきてくれたのだ。円盤は相変わらずアイドリングを続けている。こちらの呼びかけに答えてくれたが、それから何かアクションを起こす様子はない。

「かれん、迎えに来たミル。」
「どういたしまして。」
「本当に、何もなくてよかったミル。かれんが無事で、よかったミル。」
「ちょっと、ミルク。」

まださっきのことを気に病んでいたのだろうか、ミルクがしくしくと泣き出してしまった。ミルクを抱え上げ、抱きしめる。

「かれん、ごめんなさいミル。ありがとうミル。」
「いいのよ、ミルク。泣かないで。」

しばらくそのまま、わたしの胸でミルクは泣いていたが、やがて落ち着きを取り戻し、いつもの様子に戻った。わたしたちが本陣に戻るために馬(?)に乗ろうとしたとき、円盤がモールス信号を送り始めた。鐙に掛けていた足を下ろして、モールスを読む。

「かれん、何て言ってるミル?」
「我々はパルミエの皆さんと…話し合うためにやってきました。そういってるんじゃないかしら。たぶん…。」

「さすが知性のプリキュア。その通りです。我々は23世紀の未来から、21世紀のパルミエを救うためにやってきました。」

目の前に彼らはいた。突然、現れた。