ふたりはプリキュア 又プラッシュ※又ター

 どこをどう走ったのか覚えていないけれども、僕は川べりの土手まで来ていた。突然あらわれたアイツ、キリヤ?だっけ。あいつが横から出てきたせいで、ほのかさんに告白できなかった。一体アイツは何者なんだろう。いや、それより。今から戻ってもほのかさんに合わせる顔がないじゃないか!うわー、どうしたらいいんだろう?うう…もう泣き虫のくせも直ったと思ってたのに…涙が出てきちゃったよ…。

「…帰ろう。」

僕は家に帰ることにした。今は誰とも会いたくない。自分の部屋で寝てしまおう…。家に帰ると、お姉ちゃんが帰ってきていた。

「亮太…あ、あのさ…えっと…お、おかえり!今日の…なんだっけ…えっと…ご飯は?」

ああ、見ていたんだ。なんて分かりやすいんだ、お姉ちゃん。お姉ちゃん…。

「お、お姉ちゃん!!」

駄目だった。我慢ができなかった。僕は泣きながらお姉ちゃんの薄い胸に飛び込んだんだ。お姉ちゃんは何も言わずにそのまま、僕を抱きしめて、頭を撫でてくれた。

「亮太…あたしの部屋、行こうか。」