題名未定3

西暦201X年 パルミエ王国 王宮

防衛隊はキュアアクアの撃退に成功した。わたしは負けた。

結局のところ、最初から負ける想定になっていたし、それをわたしは知っていた。発足したばかりの防衛隊に自信をつけさせるために、そこそこの力で戦ってあげてそこそこのところで負けてあげる。言わば当て馬だ。

最初にこれをココとナッツに頼まれた時は耳を疑った。彼らが防衛隊、言わば軍隊を組織するなどと言ったことが信じられなかった。ココはこうわたしに言った。

「國という字は、領土の中の民を兵士が戈(ほこ)で守っている姿を表しているココ。かれんやのぞみたちプリキュアのおかげでココたちはパルミエ王国を取り戻すことができたココ。でも、いつまでも守ってもらうだけじゃだめなんだココ。本当に守りたいものは、自分たちで守らなきゃいけないココ。自分たちでパルミエ王国を守れるようになって初めて、パルミエ王国は國を名乗る資格がある、そう思うココ。」

そのあと、ナッツが本当はミルクに敵役をやらせたいのだが、発足したばかりの防衛隊が現状でメタルブリザードに対処するすべを持たず(将来は対処させたいらしい)、いきなり消滅してしまうのは避けたいこと、プリキュア5の中で頼めそうなのはわたししかいないこと(のぞみ、うららは論外。りんも話のスケールが大きくて理解できない、こまちは理解はしてくれても協力は断るだろう)を話してくれた。