ミルキィローズVSキングギドラ9

その異様な星は空に静止した。そして星はさっきよりも明らかに大きくなっている。どんどん近づいてきているのだ。やがて星の輪郭がはっきりしてくる。お皿を逆さまにふせた形の円盤に、台座のついた物体だった。そんな物体は絶対に星ではない。お皿と台座のつながる部分からいくつかのライトが、水平に回転しながら強い光を放っていた。

謎の円盤はゆっくりと、その巨大な姿をパルミエの人々に見せつけながら、何かの回転する機械音を発して飛んでいった。

「いったいなんだったミル…。」
「わからないわ…。でも、あれは絶対に自然のものじゃないわ。どこかの誰かが何かの目的を持って、パルミエの上を飛ばしたのよ。」
「嫌な予感しかしないミル。」
「そうね。みんなを呼んだ方がいいかもしれないわ。」

明日にはシロップが定期便でパルミエ王国にくる。(元々わたしはこの定期便で帰るつもりだった。)ミルクと一緒に向こうに行ってみんなをパルミエに連れてこよう、そう思った。