おはなし

人造ネコ 第16回 人造動物!対!箕面未来!

バッタンは真亜子たちの元に戻り、状況を伝えた。蒸気人間から「人質」を引き剥がして解放しようとしても、人質から蒸気人間の方に戻ってしまう。どうやら「人質」には逃げる意思がないようだ。あれは本当に「人質」なのだろうか。 「…確かにおかしいわね。…

人造ネコ 第16回 人造動物!対!箕面未来!

ネコの両作業腕に光がきらめくと同時に、肩に未来を乗せていた蒸気人間に光弾が命中する。 「な、な、なんですのぉ!いきなりごあいさつですわねぇ、県民陸軍!」 蒸気人間はバランスを崩して膝をつき、未来も肩から落ちそうになったがしがみついて持ちこた…

人造ネコ第15回 襲撃!大幹部ケルノノス!

真亜子たちと蓼科先生、初瀬川を乗せたワゴンは学校から少し行ったところで止まり、7人は指揮車に乗り換えた。戦闘服に着替えながら、初瀬川から簡単な状況の説明を受ける。そうこうしているうちに、ネコ、バッタンの人造動物もどこからともなく飛んできて…

人造ネコ第15回 襲撃!大幹部ケルノノス!

蒸気人間の出現を受けて、新發田16連隊では新發田鎮撫隊の出撃準備が行われていた。指揮車には初瀬川少尉と甲斐少尉が乗り込んでいる。甲斐はまた日本帝国陸軍の制服を着ている。それが初瀬川には非常に嫌味に見えた。(あんたの身分は秘密なんでしょ?だ…

人造ネコ第15回 襲撃!大幹部ケルノノス!

「はぁはぁ…もう歩けませんわぁ…。こうなったら、ここでいいですわ…。ちょうど交差点で、なんだか銅像も建っているし目立ちそうですわ、そうですわぁ、ここにしましょう。」そこは新發田上町、通称第4銀行前交差点であった。未来は胸の前で印を組み、何か呪…

人造ネコ第15回 襲撃!大幹部ケルノノス!

新シ写始発の普通電車が、日本帝国標準軌間1,435mmのレール上を走って国鉄新發田駅に到着した。所要時間は約30分である。「わたくしがボタンを最初に押すのですわぁ。」1人の少女が、前にいる2、3人を押し分けてドアの開閉スイッチを押す。なんで…

人造ネコ 第14回 敵の正体!秘密組織NSG!

加筆修正を加えてアップしました。人造ネコの「最新」か「第14回」から読めます。 いよいよ敵、日本帝国制覇を狙う秘密組織NSG(ニイガタ・セレブリティ・ガールズ)が登場して盛り上が…。そしてどんどん増える厨設定の数々。これからもユルくてイタい…

人造ネコ 第14回 Eko,Eko!大蔵修子!

「最近、県民陸軍が私たちのゴーレムを圧倒し始めるようになりましたの。」 「それは本当ですか、修子様!」 「嘘をついても仕方がないわ。御覧なさい。この前ゴーレムが最期に電送してきた写真よ。」 そこに写っていたのは、高速振動刃をきらめかせながら今…

人造ネコ 第14回 Eko,Eko!大蔵修子!

真っ暗な部屋の中、蝋燭の炎のみがゆらめいている。 ここは新發田一の摩天楼、大蔵組ビルの地下…。 「わたくしの部屋ですわ。」 大蔵修子の部屋である。 部屋には修子以外にも何人か影が見える。 「さて、NSG月例会合をはじめますわよ。」 NSG。ニイガ…

人造ネコ 第14回 Eko,Eko!大蔵修子!

「皆さん、おはようございまぁす!今朝もお出迎えお疲れ様!」「むー。別におでむかえなんてしてないー。」 「(間)…ふ。」エヤカーから降りてきたのは、真亜子たちの制服とデザインは同じ第二中の制服だが、妙にいい生地の制服を着た女の子だった。胸の名…

人造ネコ 第14回 タイトル未定

「…でねー。五十公野でまた戦ったんだよー。」 「まあ…ごめんなさいね、真亜子さん。私が倒れてしまっていなかったらご一緒したのに…。」 「いーちゃんこなくてよかったよ。ほんとうに戦ったのはネコで、あたしはなにもしてねっし。」 「(間)…そうですの……

人造ネコ 第14回 敵の正体!秘密結社(まだ未定です、これから考えます)!

「ネコー、うしろー!」 「分かってる!」 光弾がきらめき、蒸気人間の体に吸い込まれていく。かん、という甲高い音。直後、蒸気人間は粉々に爆発した。今日もまた、新發田の平和は守られたのであった。 「ちっ…。」 「むぅー。どうしたのー?ネコー。」 「…

人造ネコ 第13回 決戦!五十公野サンスポ!(4)

ネコとバッタンはふわりと飛翔し、山の斜面を滑るように移動する。 芝生の上をするりと滑り、競技場の外壁、その正面でさらに高く舞い上がった。 蒸気人間たちがよく見える。 「くたばれ!」 ネコが叫びと共に作業腕から光弾を放つ。 ごぉん、という鈍い金属…

人造ネコ〜ここまでのおはなし〜

時はまさに、人々の待ち焦がれた新世紀、21世紀。 舞台は運命の歯車がぶっとんで、超大国イタリア王国と超大国アメリカ合衆国の冷戦続く世界。 そんな地球の、大のつかない日本帝国の片田舎、新シ写県新發田市。 新發田市は少し前から謎の蒸気人間という無…

人造ネコ 第13回 決戦!五十公野サンスポ!(3)

「しかしまあ、固定式の砲を備え付けようなんて、蒸気人間たちも大胆というか。完全に私たち人類を舐めてかかっているわねー。なんか腹が立つわ。」 初瀬川少尉が呟く。 「むー。ネコ、蒸気人間、やっつけられそうだかね?」 「当然だ。まあお前たちはそこで…

人造ネコ 第13回 決戦!五十公野サンスポ!(2)

「小竹伍長、元気していたかしら。」 地面から生えていた首が、初瀬川のほうを向く。 初瀬川少尉と真亜子たちも、壕に入った。 「少尉、心細かったですよ。」 「あそ。で、状況は。」 「…数はさらに増えました。徒鱒がさらに5体増えて、全部で13体です。…

人造ネコ 第13回 決戦!五十公野サンスポ!(1)

「あの塀の向こうで、蒸気人間たちがグランドを掘り起こしてるのよ。さあ、こっち。」 初瀬川少尉の後について、真亜子たちは進む。自動販売機の陰や、停まっている車の陰に隠れながら、少しずつ進む。 五十公野公園の中に入り、升潟トリムコースから山の中…